IoTとは?わかりやすく解説

テクノロジ系 ・ 技術要素(IoT) ・ 読む目安6分

身の回りのモノがネットにつながり、データを集めて活用する仕組みを学びます。

最初に考えてみよう

家のエアコンや工場の機械は、その場に行かないと状態が分からないままだと、消し忘れや故障、異常に気づくのが遅れてしまいます。どうすれば、モノの状態を離れた場所から確認し、必要に応じて操作できるのでしょうか?

解説

IoT(Internet of Things)は、家電・車・工場の機械などのモノがインターネットにつながる仕組み。 温度計が自分で室温を知らせ、必要ならエアコンを調整してもらう——そんなイメージです。

1IoTの一周を見る

モノがネットにつながると、測る→送る→判断→動く、が自動で回ります。

エアコンのセンサーが室温を測り、データにする

⟲ ドラッグで回転
ステップ 1 / 4

2測るのがセンサー、動かすのがアクチュエータ

さっきのエアコンで、室温を測ったのがセンサー、風を送ったのがアクチュエータ。IoTの部品は役割で名前が決まります。

  1. センサー温度・水位・明るさなどを測り、電気信号に変換する
  2. IoTゲートウェイ近くのIoTデバイスをまとめて、インターネットへ中継する
  3. IoTサーバ集まったデータをもとに判断し、指示を返す
  4. アクチュエータ電気信号を受けて、モーターなどで物を動かす
場面センサーアクチュエータ
温室室内の温度を測る天窓を開け閉めする
植木土の湿り気を測るポンプで水をまく
倉庫人の動きを測る照明のスイッチを入れる

「〜を電気信号に変換する」「〜を計測する」ならセンサー。「門を開閉する」「窓を動かす」など物理的に動かすならアクチュエータ。

3エッジコンピューティング:近くで処理する

IoTデバイスが増えると、全部のデータをIoTサーバへ送るとサーバが重くなります。そこでIoTデバイスに近いところ(エッジ)で可能な限りのデータ処理を行い、 結果だけを送るのがエッジコンピューティングです。

全部サーバで処理

  • ・生のデータを全部送る
  • ・サーバの負荷が大きい
  • ・返事を待つので遅れる

エッジで処理

  • ・近くで処理し結果だけ送る
  • ・サーバの負荷を軽減
  • ・その場ですぐ反応できる

エッジコンピューティングと並ぶ誤りの選択肢

ブロックチェーン
取引をまとめ、直前のデータのハッシュ値を埋め込んでつなぎ、改ざんを困難にする
クラウドコンピューティング
データセンターに集約されたコンピュータ資源を、ネットワーク経由で遠隔地から使う
機械学習
明示的にプログラミングせず、データからコンピュータが知識やルールを獲得する

4身近な活用例

工場

機械にセンサーを付け、稼働状況や故障の予兆を遠隔で把握。

家

スマート家電を外出先からスマホで操作・確認。

農業

畑の温度・湿度を測り、自動で水やり。

健康

腕時計が心拍を測り、データを記録・通知。

5IoTを使った仕組みの言葉

M2M(Machine to Machine)

機械同士がネットワークを介して互いに情報をやり取りし、人を介さず自律的に制御や動作を行う仕組み。

例:エレベーターが故障の兆しを、保守会社のコンピュータへ自動で知らせる

テレマティクス

自動車などの移動体に搭載したセンサや表示機器を通信システムと連動させ、運転者へ様々な情報をリアルタイムに提供する。

例:渋滞や事故の情報がカーナビに届き、別の道を案内する

スマートメーター

住宅などに設置し、電気やガスの使用量を自動的に計測して、通信回線で供給事業者にデータを送信する。

例:検針員が家を回らなくても、毎月の電気使用量が電力会社に届く

紛らわしい選択肢:MOTは技術経営、MRPは資材所要量計画、O2Oはネットから実店舗へ客を呼ぶ施策。どれも機械同士の通信ではありません。

6IoTの通信と電源

IoTデバイスは数が多く、電源やケーブルを引きにくい場所にも置かれます。そのための技術が出ます。

何で通信する? 何で電気をとる?

PLC(電力線通信)
電気を供給する電力線に通信用の信号を乗せ、電力線を通信にも使う
PoE
逆に、LANケーブルで電力も供給する
エネルギー​ハーベスティング
周りの光・振動・熱などのわずかなエネルギーを集めて発電する

遠くまで届かせる:マルチホップ

IoTデバイスの無線をほかのIoTデバイスが中継することを繰り返し、リレー方式で広い範囲に届ける。

バッテリ容量の mAh(ミリアンペア時)

「その電流を何時間流せるか」。2000mAh = 2000mA の電流を1時間放電できる量。200mA ずつなら10時間もちます。

7IoT機器の守り方:耐タンパ性とセキュアブート

IoT機器は人目のない場所に置かれ、盗まれて分解・解析されることがあります。だから機器そのものを守る対策が必要です。

耐タンパ性

中身を不正に解析・改ざんされにくい性質。内蔵ソフトウェアを難読化して解読に時間をかけさせる、こじ開けると中のデータを消す、など。

セキュアブート

OSやファームウェアの起動時にデジタル署名を検証し、正当なときだけ実行する。改ざんされたソフトは起動しない。

対策何への備え
内蔵ソフトウェアを難読化する耐タンパ性
接続認証が一定回数失敗したら接続できなくする不正ログイン
通信するデータを暗号化する盗聴(機密性)
オンラインで最新のパッチを当てる脆弱性

8便利さの裏のセキュリティ

IoTは便利だけど、ネットにつながる=狙われる入口が増えること。安全な行動はどっち?

  • 買ったIoTカメラの初期パスワードを変えずに使う

  • 機器のソフトを最新に更新しておく

  • 使っていない通信機能や接続を切っておく

  • ネットにつなげばセキュリティ対策は不要と考える

9どの言葉?

  • IoTデバイスに近いところでデータを処理し、IoTサーバの負荷を軽減する。何コンピューティング?
  • 土の湿り気を電気信号に変換する部品は?
  • 起動時にファームウェアのデジタル署名を検証し、正当なときだけ実行する。
  • 無線の通信をほかのデバイスが中継することを繰り返し、広い範囲に届ける。
  • IoTを利用したシステムの事例はどれ?

試験のポイント

ITパスポート試験での問われ方

IoTの活用例とセキュリティ上の注意が問われる

間違えやすいポイント

  • スマホだけがIoTだと思う
  • ネット接続すればセキュリティ対策は不要だと思う

関連用語

IoT、センサー、エッジコンピューティング、クラウド

図解の内容を文章で読む

IoTをイメージでつかむ

IoTは、家電や車、工場の機械などがインターネットにつながり、状態を送ったり遠隔操作されたりする仕組みです。便利になる一方で、機器の乗っ取りや情報漏えいへの対策も必要です。

たとえると:温度計が自分で先生に室温を知らせ、必要ならエアコンを調整してもらうようなイメージです。

IoT(Internet of Things)は、パソコンやスマホだけでなく、家電・車・工場の機械といった「モノ」がインターネットにつながるしくみです。基本の流れは、①センサーがモノの状態(温度・位置など)を測る、②ネットワークでデータを送る、③クラウドに集めて分析する、④結果に応じてモノを遠隔操作・自動制御する、という一周です。エアコンの遠隔操作、工場設備の故障予知、農業の水やり自動化などが活用例です。一方で、ネットにつながる機器が増えるぶん、乗っ取りや情報漏えいの入口も増えるため、初期パスワードの変更やソフトウェア更新などの対策が欠かせません。試験では、IoTの活用例の判別と、セキュリティ対策の必要性が問われます。

押さえどころ

  • IoT = モノがネットにつながる
  • センサーでデータを集める
  • 便利さとセキュリティをセットで考える

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