生成AIとDXとは?わかりやすく解説
文章や画像を作り出す生成AIの特徴と注意点、デジタルで仕事を変えるDXを学びます。
最初に考えてみよう
生成AIを入れるだけでは、仕事の流れや会社の仕組みが良くなるとは限りません。どうすれば、AIを使って業務やビジネスそのものの改善につなげられるのでしょうか?
解説
1AIに聞いてみたラボ
生成AIは文章・画像などを新しく作り出すAI。 頼み方を変えると答えがどう変わるか、3パターン試してみましょう。
2DXとは
DX(デジタルトランスフォーメーション)=デジタル技術とデータを使って、ビジネスのあり方そのものを変えること。
- 使うもの
- デジタル技術とデータ
- 変えるもの
- 製品・サービスや稼ぎ方(ビジネスモデル)。あわせて業務・組織・企業文化も
- めざすこと
- お客さんに新しい価値を届け、競争で優位に立つ
- 1店頭でパンを売るだけのパン屋が
- 2購入データからお客さんの好みを分析し
- 3好みに合わせて毎月届く「パン定期便」を始めた
- 4店の稼ぎ方が「その日の来店」から「毎月の定額」に変わった
ポイントは最後の一歩。データやアプリを使うだけでなく、売り物や稼ぎ方まで変わっているからDXと呼べます。
3DXと、似ている2つの違い
デジタイゼーションとデジタライゼーションは、今の仕事をデジタルに置き換えるところまで。 違いは表のいちばん右の列に出ます。
- デジタイゼーション範囲:情報紙の書類→PDFパン屋:売上ノートをExcelに変わらない
- デジタライゼーション範囲:業務の流れ紙の申請→Web申請パン屋:注文〜支払いをアプリで完結変わらない
- DX範囲:ビジネスのあり方店頭販売→データを使った定期便パン屋:パン定期便を始めた変わる
PDF化やアプリ化はDXの土台にはなりますが、それだけではDXではありません。 「紙をPDFにしただけ」「業務を効率化しただけ」をDXと呼ぶのは定番のひっかけです。
4その使い方、適切? 不適切?
- 生成AIが書いた説明文を、内容を確認せずそのまま公式資料として公開した。
- 生成AIに下書きを作らせ、事実関係を自分で確かめてから仕上げた。
- 会社の機密情報や顧客の個人情報を、外部の生成AIにそのまま入力した。
- 「紙の申請書をPDFにしただけ」を、会社のDX達成と発表した。
5生成AIのしくみと言葉
生成AIは、自然言語で指示された内容に従い、事前に学習したデータを基に、新しいコンテンツを生成します。学習なしで作れるわけではありません。
ハルシネーションと並ぶ言葉
- ハルシネーション
- もっともらしいが事実と異なる内容を出力すること
- ディープフェイク
- AIで作った、本物そっくりの偽の画像・動画・音声
- エコーチェンバー
- 似た意見ばかりに囲まれ、考えが強まっていく現象
- シンギュラリティ
- AIが人間の知能を超える転換点(技術的特異点)
6人間中心のAI社会原則
政府が定めたAIの指針。3つの基本理念(めざす社会の姿)と、社会が留意すべき7つのAI社会原則からなります。
- 理念1人間の尊厳が尊重される社会
- 理念2多様な背景を持つ人々が多様な幸せを追求できる社会
- 理念3持続性ある社会
- 人間中心
- 基本的人権を侵さない。AIの利用方法は人が判断・決定する
- 教育・リテラシー
- 情報弱者を生まないよう、幼児・初等中等教育からAIや情報リテラシーを教える
- プライバシー確保
- 個人のデータが本人の望まない形で使われないようにする
- セキュリティ確保
- AIのリスクを把握し、安全に使えるようにする
- 公正競争確保
- 特定の国や企業にAIの資源が集中し、支配的な地位が濫用されないようにする
- 公平性、説明責任及び透明性
- 不当な差別をしない。AIを使っている事実やデータの取得・使用方法、結果の適切性を説明する
- イノベーション
- 国際化・多様化、官民の連携、柔軟な人材の移動を進め、AIとともに人も進化する
ひっかけ:「人間があらゆる労働から解放される社会」は理念にない。「AIが自律的に判断・決定」「リテラシーの高い人から段階的に」は原則と逆です。
7「デジタル○○」の見分け方
試験では同じ「デジタル」で始まる言葉が選択肢に並びます。後ろの英単語の意味で見分けます。
デジタルトランスフォーメーション
デジタル技術が生活やビジネスのあらゆる面に影響を与え、変革をもたらす
デジタルディスラプション
デジタル技術で生んだ優れたUXやビジネスモデルが従来のサービスを駆逐し、業界の構造を破壊する
デジタルディバイド
デジタル製品を使いこなせる人とそうでない人の間に生じる、機会や格差の差
デジタルネイティブ
生まれた時からネットやスマホが身近にあり、それを使いながら育った世代
デジタルサイネージ
駅や店頭のディスプレイに広告や案内を表示する電子看板
transformation=変革、disruption=破壊、divide=分断、native=生まれつき、signage=看板。 アナログ信号をデジタル信号に変えるのは単なるデジタル化で、DXではありません。
8どれ?
- 大量のデータで訓練し、ファインチューニングで様々な用途に適応できるAIは?
- 人間中心のAI社会原則の基本理念に「ない」のは?
- 新しいネット配車サービスが広まり、従来のタクシー業界の構造が崩れた。
- AIを使っている事実やデータの使い方を、利用者に説明する。どの原則?
試験のポイント
ITパスポート試験での問われ方
生成AI・プロンプト・ハルシネーションの意味、DXが単なるIT化と違う点が問われる
間違えやすいポイント
- 生成AIの出力を必ず正しいと思う
- DXを『紙を電子化するだけ』だと思う
関連用語
生成AI、プロンプト、ハルシネーション、DX、デジタルトランスフォーメーション
図解の内容を文章で読む
生成AIとDXをイメージでつかむ
生成AIは、学習したデータをもとに文章・画像・プログラムなどを新しく作り出すAIです。便利な一方、事実と異なる内容をもっともらしく出す(ハルシネーション)ことがあり、出力の確認が欠かせません。DX(デジタルトランスフォーメーション)は、デジタル技術で業務や事業のしくみそのものを変革し、新しい価値を生むことです。
たとえると:生成AIは『何でも下書きしてくれる賢いアシスタント』。ただし時々まちがえるので、人が確認する必要があります。DXは『単に紙をPDFにする』のではなく、仕事のやり方ごと作り直すイメージです。
生成AIは、学習した大量のデータをもとに、文章・画像・プログラムなどを新しく作り出すAIです。指示文(プロンプト)の書き方で出力の質が変わるため、うまく指示する技術をプロンプトエンジニアリングと呼びます。最大の注意点はハルシネーションで、事実と異なる内容をもっともらしく出力することがあるため、人による確認が欠かせません。DX(デジタルトランスフォーメーション)は、デジタル技術を使って業務のやり方や事業のしくみそのものを変革し、新しい価値を生むことです。紙の書類をPDFにするような電子化(デジタイゼーション)だけではDXとは呼べず、「しくみごと変えるか」が分かれ目です。試験では、ハルシネーションの意味と、DXと単なる電子化の違いが問われます。
押さえどころ
- 生成AI=文章・画像などを新しく作り出すAI
- ハルシネーション=もっともらしい誤りに注意
- DX=デジタルで業務や事業のしくみを変革する
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「生成AIとDX」の過去問(10問)
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