システム戦略とは?わかりやすく解説
ITを会社の目的達成にどう使うかを考える視点を学びます。
最初に考えてみよう
流行りのITツールを何となく導入しても、仕事の改善につながらないことがあります。どうすれば、会社の目的に合ったITの使い方を考えられるのでしょうか?
解説
1社長になって、IT導入を進めてみよう
あなたはパン屋の社長。「売上が伸び悩んでいる。ITで何とかしたい」。 2つの進め方を両方試して、結末を比べてみよう。
2EA ― 現状と理想を4つの階層で描く
EA(エンタープライズアーキテクチャ)は、業務と情報システムを全体として最適にする手法。 4つの階層ごとに現状と理想像を描き、その差を埋める改善を移行計画にします。
| 階層 | 現状 | 理想像 |
|---|---|---|
| ビジネス | 紙で注文を回す | 注文〜出荷を画面で完結 |
| データ | 顧客情報が部署ごとに別 | 顧客情報を全社で1つに |
| アプリケーション | 部署ごとに別のソフト | 共通の受注システム |
| 技術 | 古い社内サーバ | クラウド基盤 |
現状と理想の差 → 改善活動を「移行計画」として定義
IT基本計画で明確にすること
ITの利活用にかかわるステークホルダと、組織の現在と将来のニーズへの対応。 業務要件の優先順位は要件定義、インシデントの手順は運用で決めることで、IT基本計画の段階ではありません。
3BYODと、似た言葉の見分け方
BYOD(Bring Your Own Device)は、従業員が許可を得た私物の端末を業務に使うこと。
- BYOD会社が許可した私物のスマホを業務で使う
- BYODでない会社から貸与されたスマホを業務で使う
- BYODでない私物のスマホを業務中に私用で使う
- EA
- 業務と情報システムの現状と理想像を描き、移行計画で全体を最適化する
- BI
- 社内のデータを集計・分析して、経営の判断に使う
- SOA
- システムを「サービス」という部品の組合せで作る考え方
- MOT
- 技術を経営に生かすための管理(技術経営)
- CIO
- 経営戦略に基づく情報システム戦略の責任者(最高情報責任者)
「現状・理想像・移行計画」が出てきたらEA。 定型作業のロボット化はRPA、業務の流れの抜本的な見直しはBPRです。
4システム戦略の考え方として正しい?
経営目標の達成に向けてITの使い方を考える
流行っている技術を、目的なく入れる
導入後に効果を測り、改善につなげる
プログラムの細かい文法だけを先に決める
全社の情報システム戦略は、システム開発のプロジェクトマネージャが責任者になって決める
試験のポイント
ITパスポート試験での問われ方
経営戦略とIT戦略の関係、IT投資評価が問われる
間違えやすいポイント
- 最新ITを入れれば必ず成功すると思う
- 業務目的を決めずにシステム化する
関連用語
システム戦略、CIO、IT投資、DX、業務改善
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システム戦略をイメージでつかむ
システム戦略は、会社の目標を達成するためにITをどう活用するかを考えることです。新しいシステムを作ること自体が目的ではなく、業務改善、売上向上、コスト削減などの目的につなげます。
たとえると:勉強アプリを入れることがゴールではなく、成績を上げるためにどう使うかを考えるのと同じです。
システム戦略とは、経営の目標を実現する「手段」としてITをどう使うかを考えることです。出発点はつねに経営目標(売上を伸ばす、コストを下げる、顧客満足を高めるなど)で、システムの導入自体が目的になってはいけません。「最新のAIを入れること」がゴールになり、何のために使うかが決まっていない計画は失敗します。正しい順序は、①経営目標を確認する、②それを実現する業務の姿を描く、③必要なITを選ぶ、④導入後に効果を測って見直す、です。経営戦略に基づいて情報システム戦略を立て、その責任を負うのは、経営層の一員であるCIO(最高情報責任者)です。個別のシステム開発に責任を持つプロジェクトマネージャや、利用部門の部門長ではありません。導入前のIT投資評価では、費用対効果やリスクを予測して採否を判断します。導入時には利用者教育や導入促進を行い、現場が使える状態にします。導入後評価では、事前に決めた目標値と実績を比較し、効果や改善点を確かめます。試験では「経営戦略とIT戦略の整合性」「IT導入は手段であって目的ではない」という考え方に加え、評価時期の違いが問われます。
押さえどころ
- IT導入は目的ではなく手段
- 経営目標とつなげる
- 効果を測れるようにする
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「システム戦略」の過去問(6問)
IPAが公開しているITパスポート試験の公開問題から、このテーマの問題を集めました。
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