財務諸表(貸借対照表・損益計算書)とは?わかりやすく解説
会社のお金の状態を表す2つの表、BSとPLの読み方の基本を学びます。
最初に考えてみよう
売上だけを見ても、利益が出ているのか、借金が多いのか、会社が安定しているのかは分かりません。どうすれば、会社の状態を数字で総合的に確認できるのでしょうか?
解説
1PLもBSも、決算書の中の1つ
会社は1年に1回、その年のお金の状況を決算書にまとめます。決算書にはいくつか種類がありますが、 いちばん大事なのがPLとBSの2つです。名前は難しそうですが、知ってしまえば意外とシンプルです。
ここからは駅前のカフェの1年目を例に、最後まで同じ数字で見ていきます。1年目を終えたオーナーが知りたいことは、次の2つです。
「いま、何を持っていて、そのお金はどこから来た?」
→ BS(貸借対照表)で分かります。決算日という1日の時点の状態
「この1年で、いくら稼いで、いくら残った?」
→ PL(損益計算書)で分かります。1年間の成績
2BS(貸借対照表)とは:お金の「集め方」と「使い道」の表
正直、BSは分かりにくいと感じる人が多い表です。でも、見るところは左と右の2つだけです。
- ・右側:お金をどうやって集めたか(銀行から借りた/自分で出した)
- ・左側:集めたお金を何に使っているか(現金のまま/お店の設備)
同じお金を「集め方」と「使い道」の両方から見ているので、左右の合計は必ず同じになります。
- ・上の段=流動(1年以内にお金になる/払う)、下の段=固定(1年より先)。これを1年ルールといいます
- ・負債はいつか返すお金、純資産は返さなくてよいお金(自分で出したお金と、これまでのもうけ)
- ・簿記の言葉では左側を「借方」、右側を「貸方」といいますが、ITパスポートではまず覚えなくても大丈夫です
3PL(損益計算書)とは:1年間の成績表
1年間の売上・費用・利益をまとめた表です。黒字か赤字かは、PLを見ればすぐ分かります。
いちばん上に売上があり、そこから上から順に費用を引いていくだけです。途中に利益が5つ出てきて、名前が似ているので混乱しがちですが、 「何を引いたあとか」が違うだけです。
- 売上高1,000
- 売上原価(売れた分の豆・牛乳・ケーキの仕入れ)−400売上総利益600= 商品そのもので稼いだ(粗利)
- 販売費及び一般管理費(店員の給料・家賃・広告)−450営業利益150= 本業で稼いだ
- 営業外収益・費用(預金の利息・ローンの利息)+10 −20経常利益140= 本業+本業以外の、ふだんの利益
- 特別利益・特別損失(その年だけの臨時の損益:古い焙煎機が売れた/台風で看板が壊れた)+20 −60税引前当期純利益100= 臨時の損益までふくめた、税金の前
- 法人税等(税金)−30当期純利益70= 最後に会社に残る
4PLは1年ごと、BSはこれまでの積み重ね
PLは毎年ゼロから数え直しますが、BSには開業してからの経営の結果が積み重なっていきます。つなぎ目は純資産です。
4/1の純資産は開業資金の 330。1年で稼いだ当期純利益 70 がそこに加わって、3/31には 400 になりました。
では、銀行から100借りたら「もうかった」ことになる?
なりません。借りたお金は、現金(左)と借入金(右)が同じだけ増えるだけです。
負債 +100
純資産 ±0
PL 変化なし
負債 ±0
純資産 +70
PL 当期純利益 70
5BSとPLを見ると、会社の体質が分かる
BSを見ると、借金に頼りすぎていないか、支払いのお金は足りているかが分かります。PLと組み合わせると、どれだけ効率よく稼げているかも分かります。 難しそうな名前の指標も、ここまでの表から2つの数字を取り出して割るだけです。数字はすべて上のBS・PLと同じです。
- 流動比率1年以内の支払い、手元で足りる?流動資産BS ÷ 流動負債BS300 ÷ 150 × 100 = 200%
→ 1円の支払いに2円の備え。100%を下回ると危ない
- 自己資本比率借金に頼りすぎていない?純資産BS ÷ 総資産BS400 ÷ 1,000 × 100 = 40%
→ 資産の4割は返さなくてよいお金で買った
- 売上高営業利益率本業は、売上のうち何割もうかる?営業利益PL ÷ 売上高PL150 ÷ 1,000 × 100 = 15%
→ 1,000円売ると本業で150円残る
- 自己資本利益率(ROE)自分のお金で、どれだけ稼いだ?当期純利益PL ÷ 純資産BS70 ÷ 400 × 100 = 17.5%
→ 株主のお金400で、1年に70稼いだ
6確認問題:5段階で本試験レベルへ
- ① 使う数字を選ぶ
- →② 割る/引く
- →③ 段階をたどる
試験のポイント
ITパスポート試験での問われ方
BSとPLが何を表すかの区別、BSのつり合い、資産と利益の違い、PLの段階利益が問われる
間違えやすいポイント
- BSとPLの役割を逆にする
- 資産が増えれば必ずもうかったと考える
- 売上総利益と営業利益を同じだと考える
関連用語
貸借対照表、損益計算書、資産、負債、純資産、売上総利益、営業利益、経常利益、特別利益、特別損失、当期純利益
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財務諸表(貸借対照表・損益計算書)をイメージでつかむ
財務諸表は、会社が毎年つくる決算書の中の表です。いちばん大事なのはPLとBSの2つ。PL(損益計算書)は1年間の売上・費用・利益をまとめた成績表で、黒字か赤字かはPLを見れば分かります。BS(貸借対照表)は決算日時点の表で、右側に「お金をどう集めたか(負債・純資産)」、左側に「そのお金を何に使っているか(資産)」を書くので、「資産 = 負債+純資産」と左右がつり合います。
たとえると:ざっくりいうと、PLは『この1年でいくら稼いで、いくら残ったか』の成績表、BSは『お金をどこから集めて、何に使っているか』の一覧です。
財務諸表は、会社のお金の状況を外部に報告する決算書の中の表です。名前は難しそうですが、知ってしまえば意外とシンプルです。貸借対照表(BS)は「ある時点(決算日)」の表で、右側の負債と純資産はお金をどう集めたか(借りたお金/返さなくてよいお金)、左側の資産は集めたお金を何に使っているかを表します。同じお金を両側から見ているので、資産=負債+純資産が必ず成り立ちます。借入れによって現金という資産が増えることもあるため、資産が多いことと、もうかっていることは同じではありません。損益計算書(PL)は「一定期間(ふつうは1年間)」の成績表で、収益−費用=利益を計算します。利益は5段階で出てきますが、上から順に引いていくだけです。売上高から売上原価を引くと売上総利益、そこから販売費及び一般管理費を引くと営業利益、さらに営業外の収益・費用を加減すると経常利益になります。その年だけの臨時の損益(特別利益を足し、特別損失を引く)を加減すると税引前当期純利益、そこから税金を引いたものが当期純利益です。PLのもうけ(当期純利益)は、BSの純資産に積み重なっていきます。まずBSとPLの時点・期間の違いを見分け、その上でPLの段階利益を順番に追いましょう。
押さえどころ
- BS(貸借対照表)=ある時点の資産・負債・純資産
- BSは「資産 = 負債 + 純資産」でつり合う
- PL(損益計算書)=一定期間の収益 − 費用 = 利益
- PLは売上総利益・営業利益・経常利益・当期純利益を段階的に示す
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「財務諸表(貸借対照表・損益計算書)」の過去問(9問)
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