システム監査と内部統制とは?わかりやすく解説
内部・外部のシステム監査と、監査対象からの独立性・客観性、内部統制との違いを学びます。
最初に考えてみよう
システムを作った人や運用している人だけで確認すると、問題を見落とすことがあります。どうすれば、別の立場からシステムが安全で正しく運用されているかを確認できるのでしょうか?
解説
経理システムに潜む、2つのすきま
経理システムを入れ替えて1年。きちんと使えているか、リスクに備えられているか、確かめてほしい。
― 社長
不正や誤りが入りこむすきま(謎)を2つ見つけ出し、ふさがれるまで見届けよ。
- 謎1:???
- 謎2:???
- 内部統制:会社が自分で不正や誤りを防ぐしくみ(職務分掌など)
- システム監査:そのしくみが働いているかを、独立した人が確かめ、改善を提案する
- ITガバナンス:経営陣がITの使い方を決めて、見守る
話は自動で進みます。「推理せよ」で止まったら答えを選ぼう。一発で当てると★。手がかりは章をまたいで貯まります。
- 1章依頼
- 2章人選
- 3章計画
- 4章調査
- 5章統制
- 6章報告
- 7章統治
- 8章確認
第1章 社長からの依頼
- 1章依頼
- 2章人選
- 3章計画
- 4章調査
- 5章統制
- 6章報告
- 7章統治
- 8章確認
- 監査計画
- 予備調査
- 本調査
- 評価・結論
- 報告
- フォローアップ
- 謎1:???
- 謎2:???
- ◆ 1日社長
経理システムを入れ替えて1年。きちんと使えているか、リスクに備えられているか、確かめてほしい。
第2章 誰が監査する?
- 1章依頼
- 2章人選
- 3章計画
- 4章調査
- 5章統制
- 6章報告
- 7章統治
- 8章確認
- 監査計画
- 予備調査
- 本調査
- 評価・結論
- 報告
- フォローアップ
- 謎1:???
- 謎2:???
- ◆ 3日高木さん(先輩)
経理システムなら、毎日運用している私がいちばん詳しいです。私が監査しましょうか?
第3章 監査計画を立てる
- 1章依頼
- 2章人選
- 3章計画
- 4章調査
- 5章統制
- 6章報告
- 7章統治
- 8章確認
- 監査計画
- 予備調査
- 本調査
- 評価・結論
- 報告
- フォローアップ
- 謎1:???
- 謎2:???
- ◆ 5日宮本さん(内部監査室)
まず監査計画を立てます。どんな手続で、いつ、どこまで調べるかを決めるのは、監査人の役目です。
手がかり 入手監査計画監査手続の種類・実施時期・適用範囲などを決める。システム監査人が立案する。
第4章 調べて、証拠を集める
- 1章依頼
- 2章人選
- 3章計画
- 4章調査
- 5章統制
- 6章報告
- 7章統治
- 8章確認
- 監査計画
- 予備調査
- 本調査
- 評価・結論
- 報告
- フォローアップ
- 謎1:???
- 謎2:???
- ◆ 10日宮本さん(内部監査室)
まず予備調査で、資料を集めて全体をつかみます。そのあと本調査で、証拠を集めます。
手がかり 入手予備調査・本調査予備調査=資料を集めて対象の概要をつかむ。本調査=監査手続を行い、結論の裏付けになる証拠を集める。
第5章 内部統制のしくみを見る
- 1章依頼
- 2章人選
- 3章計画
- 4章調査
- 5章統制
- 6章報告
- 7章統治
- 8章確認
- 監査計画
- 予備調査
- 本調査
- 評価・結論
- 報告
- フォローアップ
- 謎1:支払伝票を、起票した人が自分で最終承認できる発見
- 謎2:退職した社員のIDが3件残っている発見
- ◆ 12日森さん
起票した人が自分で承認できると、何がいけないんですか?
第6章 結論を出し、報告する
- 1章依頼
- 2章人選
- 3章計画
- 4章調査
- 5章統制
- 6章報告
- 7章統治
- 8章確認
- 監査計画
- 予備調査
- 本調査
- 評価・結論
- 報告
- フォローアップ
- 謎1:支払伝票を、起票した人が自分で最終承認できる発見
- 謎2:退職した社員のIDが3件残っている発見
- ◆ 20日宮本さん(内部監査室)
集めた証拠をもとに、監査の意見をまとめます。
第7章 取締役会で
- 1章依頼
- 2章人選
- 3章計画
- 4章調査
- 5章統制
- 6章報告
- 7章統治
- 8章確認
- 監査計画
- 予備調査
- 本調査
- 評価・結論
- 報告
- フォローアップ
- 謎1:支払伝票を、起票した人が自分で最終承認できる提案済
- 謎2:退職した社員のIDが3件残っている提案済
- ◆ 28日
社長は、監査の結果を取締役会で報告しました。
第8章 直ったかを確かめる
- 1章依頼
- 2章人選
- 3章計画
- 4章調査
- 5章統制
- 6章報告
- 7章統治
- 8章確認
- 監査計画
- 予備調査
- 本調査
- 評価・結論
- 報告
- フォローアップ
- 謎1:支払伝票を、起票した人が自分で最終承認できる提案済
- 謎2:退職した社員のIDが3件残っている提案済
- ◆ 翌月宮本さん(内部監査室)
提案した改善が実際に行われたか、確かめに来ました。
手がかり 入手フォローアップ監査人が、改善提案に基づく改善の実施状況を確かめる(モニタリングする)。
事件解決:2つのすきまの真相
- 謎1:支払伝票を、起票した人が自分で最終承認できる原因:申請と承認が分かれていない(職務分掌がない)解決:起票した人とは別の人が承認しないと通らない設定にした
- 謎2:退職した社員のIDが3件残っている原因:退職の連絡とIDの停止がつながっていなかった解決:その日のうちにIDを止める手順を作った
- 1監査計画:手続の種類・時期・範囲を決める監査人
- 2予備調査:資料を集めて概要をつかむ監査人
- 3本調査:閲覧・ヒアリング・監査技法で証拠を集める監査人
- 4評価・結論:証拠をもとに監査意見をまとめる監査人
- 5報告:監査報告書と改善提案を経営者へ監査人
- 6改善:指摘を直す(指示は経営者)監査対象
- 7フォローアップ:改善の実施状況を確かめる監査人
社内で開発・運用している経理システムの内部監査。監査人にふさわしいのは?
日常の取引から決算報告書まで、不正や誤りのない処理かを確かめる監査は?
システム監査人の役割として、ふさわしくないのは?
不正を防ぐための職務分掌の例は?
ITが適切に活用されるための活動のうち、「ルールを決める活動」は?
統制環境・リスクの評価と対応・統制活動・情報と伝達・モニタリング・ITへの対応から構成される取組は?
試験のポイント
ITパスポート試験での問われ方
監査の種類と目的、監査人の独立性、監査の流れと監査人の役割、内部統制の6要素・職務分掌・けん制、ITガバナンスが問われる
間違えやすいポイント
- 社内の内部監査部門によるシステム監査は不適切だと思う
- 外部の監査人なら利害関係を確認しなくても必ず独立していると思う
- 監査人が対象システムを直接修正しても独立性に影響しないと思う
関連用語
システム監査、内部統制、監査証跡、リスク、監査計画、予備調査、本調査、フォローアップ、職務分掌、ITガバナンス
図解の内容を文章で読む
システム監査と内部統制をイメージでつかむ
システム監査は、情報システムの安全性や有効性などを、監査対象から独立した客観的な立場で評価する活動です。外部の専門家だけでなく、社内の内部監査部門が行う内部監査もあります。内部統制は会社の業務に組み込む仕組みで、システム監査はその有効性などを評価します。
たとえると:同じ学校の先生でも、自分が教えた答案ではなく別のクラスの答案を基準に沿って採点すれば、組織内で独立した確認ができます。大切なのは学校の外かどうかより、採点対象から独立していることです。
システム監査は、情報システムやその企画・開発・運用などについて、ガバナンス、マネジメント、コントロールが適切かを客観的に評価し、保証や改善の助言を行う活動です。実施主体には、社内の内部監査部門が行う内部監査と、外部の専門家が行う外部監査の両方があります。「社外の人か」だけで適否は決まりません。重要なのは、監査人が監査対象の領域・活動から独立し、客観性を保つことです。社内の内部監査部門でも、監査対象部門とは別の指揮命令系統に置くなど独立性が確保されていれば、システム監査を実施できます。反対に外部の専門家でも、監査対象と密接な利害関係があれば独立性に問題が生じ得ます。監査人が対象システムの開発・運用・修正を直接担当すると、自分の仕事を自分で評価することになり、独立性を損なう可能性があります。監査人は問題点を示して改善を助言・勧告しますが、対象部門の責任者として改修を直接実施する役割とは分けます。内部統制は、職務分掌、承認、ダブルチェック、監査証跡などを会社の業務に組み込む仕組みです。システム監査は、そうした内部統制が整備・運用され、有効に働いているかなどを独立した立場から評価する活動です。監査は、監査計画(手続の種類・時期・範囲を決める)→ 予備調査 → 本調査(閲覧・ヒアリング・コンピュータを利用した監査技法で証拠を集める)→ 評価・結論 → 監査報告書 → フォローアップ(改善の実施状況を確かめる)の順に進みます。内部統制は、統制環境・リスクの評価と対応・統制活動・情報と伝達・モニタリング・ITへの対応の6つの要素で考えます。経営陣がITの利用を評価・指示・モニターする活動はITガバナンスと呼ばれ、外部に全面的に任せることはできません。
押さえどころ
- システム監査には内部監査と外部監査がある
- 監査対象からの独立性と客観性が大切
- 監査人が対象システムを直接開発・運用・修正すると独立性を損なう可能性
- 内部統制 = 業務に組み込む仕組み、システム監査 = その有効性などを評価する活動
- 監査の流れ:計画 → 予備調査 → 本調査 → 評価・結論 → 報告 → フォローアップ。監査人は改善を指示しない
- ITガバナンス = 経営陣がITの利用を評価・指示・モニターする
確認問題(4問)
確認問題は本サービスのオリジナル問題です。ログインなしで解けます(結果は保存されません)。
「システム監査と内部統制」の過去問(22問)
IPAが公開しているITパスポート試験の公開問題から、このテーマの問題を集めました。
- 令和8年度 問35ITガバナンス
- 令和8年度 問40内部統制
- 令和8年度 問41ITガバナンス
- 令和8年度 問47システム監査
- 令和8年度 問51システム監査
- 令和7年度 問38情報セキュリティ監査
- 令和7年度 問43内部統制
- 令和7年度 問51システム監査人
- 令和7年度 問52システム監査
- 令和7年度 問53内部統制
- 令和6年度 問42システム監査人
- 令和6年度 問48システム監査
- 令和6年度 問53ITガバナンス
- 令和6年度 問54内部統制
- 令和6年度 問55システム監査
- 令和5年度 問37システム監査人
- 令和5年度 問50職務分掌
- 令和5年度 問52会計監査
- 令和5年度 問53ITガバナンス
- 令和4年度 問37内部統制
- 令和4年度 問40ITガバナンス
- 令和4年度 問53システム監査
つながるテーマ
学習を記録して、合格まで続ける
教材と確認問題はこのページで全部無料で使えます。登録すると「システム監査と内部統制」の結果や習熟度が記録され、苦手分野の復習提案、試験日までの学習計画、合格準備度の見える化が使えます。最初の7日間は学習記録も無料です。