見積り(FP法・人月)とは?わかりやすく解説

マネジメント系 ・ プロジェクトマネジメント ・ 読む目安7分

開発にかかる規模や手間を、数字で見積もる代表的な方法を学びます。

最初に考えてみよう

作業時間や費用を感覚だけで決めると、あとで予算オーバーや納期遅れにつながることがあります。どうすれば、根拠をもって必要な時間や費用を予測できるのでしょうか?

解説

見積りは、開発の規模や手間を前もって数値化すること。FP法=機能の数から規模/人月=人数×期間で工数。計算のしかたと、手法の選び方まで進みます。

1FP法 ― 機能の数で規模を見積もる

FP法(ファンクションポイント法)は、 画面・帳票・データなど「機能の数と複雑さ」から開発規模を見積もります。 機能を増減すると合計(FP)が変わります。

入力(画面)×4点
1
出力(帳票)×5点
1
照会(検索)×4点
0
ファイル(データ)×7点
1
合計ファンクションポイント
16 FP

※ ポイントは「利用者から見た機能」で測ること。 プログラムの行数で測るのではないのがFP法の特徴です。

2人月 ― 工数は「人数 × 期間」の面積

1人月=1人が1か月でできる作業量。1マスを1人月として並べると、工数は長方形の面積になります。

掛け算:3人で4か月
← 4か月 →
逆算:10人月を2人で
← ?か月 →

3生産性から工数を求める

例題

120kステップ(12万行)のプログラムを作る。1人が1か月で書ける量(生産性)は 6kステップ。必要な工数は何人月?

  1. 1
    分かっている数字を整理する
    作る量
    120kステップ
    生産性
    6kステップ/人月(=1人月で6k作れる)
  2. 2
    「1人月分(6k)」が、全体にいくつ入るか考える

    120kを6kずつに切ると、ちょうど20個。1個=1人月なので、20個=20人月分の仕事です。

  3. 3
    割り算で計算する
    120 ÷ 6 = 20人月

    「いくつ入るか」を数えるのが割り算。転送時間の「量 ÷ 速さ」と同じ形です。

結論

工数(人月)= 作る量 ÷ 生産性

この例では 20人月。4人で取り組めば 20 ÷ 4 = 5か月かかる、と期間も出せます。

4工程ごとに割って、最後に足す

60kステップを作るのに、工程ごとに生産性が違うとき。同じ60kを、工程ごとの「1人月の束」で切ります。

設計 生産性 6k/人月
製造 生産性 3k/人月
テスト 生産性 5k/人月

5途中で人数が変わったら?

計画は6人で10日。ところが最初の5日は4人しか来られない。10日で終えるには、6日目から何人いればいい? (1マス=1人日:1人が1日でできる量)

何人いればいいか、少し考えてから解説を見てみよう。

6見積手法は「今、何が分かっているか」で選ぶ

プロジェクトの場面ごとに、使う手法を選んでみよう。

  • 計画のごく初期。中身はまだ決まっていないが「明日までにざっくり費用を」と言われた。似たシステムを作った実績はある。

  • 要件定義で「画面12・帳票5・データ4」と機能が出そろった。利用者にも説明しやすい根拠で規模を出したい。

  • WBSで作業が細かく洗い出せた。一つひとつの作業の工数を見積もって合計し、精度の高い見積りを作る。

  • 作るプログラムのおおよその行数(ステップ数)を見込み、生産性で割って工数を出す。

7確認問題:5段階で本試験レベルへ

  1. ① 何を求める?
  2. →② 掛ける/割る
  3. →③ 工程ごとに足す
Lv.1 人月の逆算1 / 5
20人月の仕事を4人で担当する。単純計算で何か月かかる?

試験のポイント

ITパスポート試験での問われ方

FP法が『機能』に着目する点、人月など工数の考え方が問われる

間違えやすいポイント

  • FP法をプログラムの行数で測る方法と取り違える
  • 人月を増やせば必ず早く終わると思う

関連用語

FP法、ファンクションポイント、工数、人月、見積り

図解の内容を文章で読む

見積り(FP法・人月)をイメージでつかむ

見積りは、開発にどれくらいの規模・手間・費用がかかるかを前もって数字で見積もることです。FP法(ファンクションポイント法)は、画面や帳票、データの入出力など『機能の数と複雑さ』から規模を見積もる方法。工数は人月(1人が1か月でできる作業量)などで表し、人数×期間で見積もります。

たとえると:引っ越しの見積りで、荷物の量(機能の数)から作業量を出すのがFP法、必要な人数×日数で手間を出すのが工数のイメージです。

見積りは、開発を始める前に「どれくらいの規模・手間・費用がかかるか」を数字で予測する活動です。代表的な手法がFP法(ファンクションポイント法)で、画面・帳票・データの入出力といった「機能の数と複雑さ」に点数を付けて規模を測ります。プログラムの行数ではなく機能に着目するため、まだコードがない企画段階でも見積もれ、利用者にも説明しやすいのが特徴です。手間(工数)は人月という単位で表します。1人月=1人が1か月働く作業量で、工数=人数×期間で計算します。ただし、10人月の仕事に10人を投入すれば1か月で終わるとは限りません(連携や引き継ぎの手間が増えるためです)。ほかに、過去の似た開発を参考にする類推見積法もあります。試験ではFP法=機能に着目する点と、人月の計算が問われます。

押さえどころ

  • 見積り=規模・工数・費用を前もって数値化
  • FP法=機能の数と複雑さから規模を見積もる
  • 工数=人月など(人数 × 期間)で表す

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「見積り(FP法・人月)」の過去問(4問)

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