見積り(FP法・人月)とは?わかりやすく解説
開発にかかる規模や手間を、数字で見積もる代表的な方法を学びます。
最初に考えてみよう
作業時間や費用を感覚だけで決めると、あとで予算オーバーや納期遅れにつながることがあります。どうすれば、根拠をもって必要な時間や費用を予測できるのでしょうか?
解説
1FP法 ― 機能の数で規模を見積もる
FP法(ファンクションポイント法)は、 画面・帳票・データなど「機能の数と複雑さ」から開発規模を見積もります。 機能を増減すると合計(FP)が変わります。
※ ポイントは「利用者から見た機能」で測ること。 プログラムの行数で測るのではないのがFP法の特徴です。
2人月 ― 工数は「人数 × 期間」の面積
1人月=1人が1か月でできる作業量。1マスを1人月として並べると、工数は長方形の面積になります。
3生産性から工数を求める
120kステップ(12万行)のプログラムを作る。1人が1か月で書ける量(生産性)は 6kステップ。必要な工数は何人月?
- 1分かっている数字を整理する
- 作る量
- 120kステップ
- 生産性
- 6kステップ/人月(=1人月で6k作れる)
- 2「1人月分(6k)」が、全体にいくつ入るか考える
120kを6kずつに切ると、ちょうど20個。1個=1人月なので、20個=20人月分の仕事です。
- 3割り算で計算する120 ÷ 6 = 20人月
「いくつ入るか」を数えるのが割り算。転送時間の「量 ÷ 速さ」と同じ形です。
工数(人月)= 作る量 ÷ 生産性
この例では 20人月。4人で取り組めば 20 ÷ 4 = 5か月かかる、と期間も出せます。
4工程ごとに割って、最後に足す
60kステップを作るのに、工程ごとに生産性が違うとき。同じ60kを、工程ごとの「1人月の束」で切ります。
5途中で人数が変わったら?
計画は6人で10日。ところが最初の5日は4人しか来られない。10日で終えるには、6日目から何人いればいい? (1マス=1人日:1人が1日でできる量)
何人いればいいか、少し考えてから解説を見てみよう。
6見積手法は「今、何が分かっているか」で選ぶ
プロジェクトの場面ごとに、使う手法を選んでみよう。
計画のごく初期。中身はまだ決まっていないが「明日までにざっくり費用を」と言われた。似たシステムを作った実績はある。
要件定義で「画面12・帳票5・データ4」と機能が出そろった。利用者にも説明しやすい根拠で規模を出したい。
WBSで作業が細かく洗い出せた。一つひとつの作業の工数を見積もって合計し、精度の高い見積りを作る。
作るプログラムのおおよその行数(ステップ数)を見込み、生産性で割って工数を出す。
7確認問題:5段階で本試験レベルへ
- ① 何を求める?
- →② 掛ける/割る
- →③ 工程ごとに足す
試験のポイント
ITパスポート試験での問われ方
FP法が『機能』に着目する点、人月など工数の考え方が問われる
間違えやすいポイント
- FP法をプログラムの行数で測る方法と取り違える
- 人月を増やせば必ず早く終わると思う
関連用語
FP法、ファンクションポイント、工数、人月、見積り
図解の内容を文章で読む
見積り(FP法・人月)をイメージでつかむ
見積りは、開発にどれくらいの規模・手間・費用がかかるかを前もって数字で見積もることです。FP法(ファンクションポイント法)は、画面や帳票、データの入出力など『機能の数と複雑さ』から規模を見積もる方法。工数は人月(1人が1か月でできる作業量)などで表し、人数×期間で見積もります。
たとえると:引っ越しの見積りで、荷物の量(機能の数)から作業量を出すのがFP法、必要な人数×日数で手間を出すのが工数のイメージです。
見積りは、開発を始める前に「どれくらいの規模・手間・費用がかかるか」を数字で予測する活動です。代表的な手法がFP法(ファンクションポイント法)で、画面・帳票・データの入出力といった「機能の数と複雑さ」に点数を付けて規模を測ります。プログラムの行数ではなく機能に着目するため、まだコードがない企画段階でも見積もれ、利用者にも説明しやすいのが特徴です。手間(工数)は人月という単位で表します。1人月=1人が1か月働く作業量で、工数=人数×期間で計算します。ただし、10人月の仕事に10人を投入すれば1か月で終わるとは限りません(連携や引き継ぎの手間が増えるためです)。ほかに、過去の似た開発を参考にする類推見積法もあります。試験ではFP法=機能に着目する点と、人月の計算が問われます。
押さえどころ
- 見積り=規模・工数・費用を前もって数値化
- FP法=機能の数と複雑さから規模を見積もる
- 工数=人月など(人数 × 期間)で表す
確認問題(5問)
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「見積り(FP法・人月)」の過去問(4問)
IPAが公開しているITパスポート試験の公開問題から、このテーマの問題を集めました。
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